厳しい財政状況が続く中、県は新たな財源の掘り起こしに知恵を絞っている。本年度は民間企業や各種財団が社会貢献のために設けている助成金制度の活用を本格的にスタートさせた。当初予算では6事業、約7400万円の助成金活用が決まり、さらに16件を申請中。職員宿舎など県有財産の販売促進にも力を入れ、あの手この手で歳入増を狙っている。
県は昨年12月、財務課内に「助成担当」を設置。庁内各部署が把握している助成制度の情報を集約するとともに、インターネットで民間企業約1000社を調べた。
調査によって、企業や財団が設けている助成金200件を把握。庁内や市町などに情報を伝え、当初予算では県事業で4件、約7000万円、市事業で2件(佐賀市、唐津市)、約400万円の助成金活用が決まった。
事業内容は県立美術館、九州陶磁文化館の企画展やイチゴの栽培技術研究、コンサートなどさまざま。助成金を受けて実施することで、県や市の支出が抑えられる。
申請中(予定を含む)の事業はアルコール・薬物問題セミナーや佐賀・徐福国際シンポジウム、地域防犯活動、青少年スポーツ大会などで、飲料水や酒、自動車メーカーなどが設ける助成金の獲得を目指している。
一方、昨年9月に設置された歳入戦略グループは3年間で100件の県有財産売却を目標に掲げ、販売促進活動を展開中。これまで引き合いがなかった鳥栖市の物件をネットオークションで販売したほか、一般競争入札で職員宿舎など16件を売り出し、このうち6件(販売合計約6200万円)が成約した。
同グループの部屋には販売物件のチラシが並び、PR用ののぼり旗も。筒井宣行歳入政策監は「少しずつだが、営業のやり方が分かってきた。県が売っている信用性をアピールし、歳入を増やしたい」と話す。
県は行財政改革緊急プログラムを改定し、聖域とされてきた職員給与カットに踏み込んだ。一般会計当初予算は4000億円を割る苦しい状況。道路特定財源の暫定税率が失効するなど、財源不足が深刻さを増す中、新たな財源確保の取り組みは真剣味を帯びている。
出典:佐賀新聞